くず鉄収集所

遊戯王のあれこれを徒然なるままに書き下ろしていくブログです。

デッキ紹介【浄玻璃の鏡】

始めに

皆さんこんにちは、Feです!

今回は「奪う」ことをテーマにデッキを組んでみました。遊戯王においてコントロール奪取という戦術は非常に強力で、《心変わり》《強奪》などの禁止カードをはじめ、過去には《精神操作》など多くのカードが規制された実績を持っています。

今回はそんな強力な戦術であるコントロール奪取効果を持つカードをこれでもかと言わんばかりに入れてみました。その数なんと8種類!あらゆる手段で相手のカードを奪っていきます。

それでは、デッキ紹介です。

 

デッキレシピ

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このデッキのコンセプト

今回の主役はこのカード。

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《スサノ-O》の特徴は何といっても相手の墓地の魔法罠を奪う効果。相手の強力なカードを奪って使うのはもちろん、除外されるデメリットによって最近増えてきた墓地効果を持つ魔法罠への強力なメタとしても活躍してくれます。

そんな《スサノ-O》ですが、昨今は強力なテーマカードの増加によって「せっかく奪った魔法罠が使えない」といった状況も珍しくありません。そこで、今回はモンスターのコントロール奪取と組み合わせて奪った魔法罠を使いやすくすることにしました。

そのためのコントロール奪取要員を軽く解説すると・・・

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相手のデッキトップのモンスターを奪いつつ、ワンチャン《スサノ-O》で奪うための魔法罠も墓地へ送れるカード。特に奪いたいモンスターがいない時は自分のモンスターを出すことで更に展開を伸ばすこともできる、コントロール奪取要員の中でも特に重要な1枚です。

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こちらは相手フィールドのモンスターを奪うためのカード。《真血公》よりも奪うモンスターを選びやすく、EXデッキから出たモンスターにも対応可能です。また、このデッキでは爬虫類族というステータスも重要になっています。

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相手の墓地からモンスターを奪うカード。フリーチェーンでのコントロール奪取なので相手の蘇生戦略を不意打ちで崩したりとかなり使い勝手のいい1枚です。また、このカードが属する【溟界】は《真血公》などのランク8が立てやすく、《ハストール》と爬虫類族サポートを共有できるといった点でこのデッキと噛み合っています。

 

これらの豊富なコントロール奪取手段と《スサノ-O》で相手のあらゆるカードを奪いながら戦い、最終的に「相手のデッキに搭載されたコンボを自分が決めて勝つ!」を目指していきます。

このデッキの戦い方

序盤の動き

相手のカードを奪いながら戦う都合上、このデッキが真価を発揮するのはある程度デュエルが進んだ中盤~終盤にかけてです。そこで、デュエル序盤では《真血公》を使った墓地肥やしを行いながら準備を進めていきます。

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《真血公》を出すのに役立つのがこの【溟界】です。《ヌル》+手札コスト1枚からランク8を立てる動きで《真血公》を立てます。このテーマ自身が墓地肥やしとの相性が良く、《キングレムリン》などの優秀な爬虫類族サポートのおかげでアクセスも容易です。ある程度余裕が出てきたら《溟界の虚》を持ってくることで、このカードと《真血公》の2枚体制で相手のモンスターを奪っていきます。

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《スサノ-O》を出すために採用している超重武者ですが、序盤は《テンB-N》などからランク4の《キングレムリンを出すことで溟界へアクセスします。《スサノ-O》を出すのと同じ流れで溟界やアンデット族など、このデッキの様々なギミックへ移行できる柔軟性が超重武者の魅力です。

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また、レベル8モンスターを立てる手段としてアンデットシンクロのギミックも搭載しました。《ユニゾンビ》の存在から様々なレベル、ランク帯のモンスターを使い分けられるだけではなく、溟界同様墓地肥やしとの相性が良いため《真血公》などのランダム墓地肥やしの質を高めてくれます。

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序盤で主に出すレベル8シンクロは《カオス・ルーラー》です。このカードで5枚、《真血公》になって4枚とハイペースでの墓地肥やしを行えます。

このカード自身の自己蘇生のコストとなる光&闇属性のモンスターは溟界でカバーできるので、墓地さえ肥えていればこのカードをリリースしてレベル8の溟界を蘇生、その後墓地の溟界を除外して自己蘇生からの2体でランク8、といった流れも狙えます。

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これらの豊富なランダム墓地肥やしを行う中で、墓地へ送られてほしいのが《シラユキ》です。このカードのおかげで「墓地に魔法罠が存在しない」という条件をもつ《スサノ-O》を軸としながらも《緊急ダイヤ》《スネーク・レイン》など強力な魔法罠を採用できます。

このカードがあるか無いかでデッキの回り方が大きく変わるので、序盤の内に《ユニオン・キャリアー》などを使ってでもピンポイントで墓地へ送っておきたい1枚です。

中盤以降の動き

デュエル中盤、相手から奪っておいしいカードが増えてきたタイミングでいよいよエースモンスターである《スサノ-O》の登場です。相手の強力な魔法罠を拝借しましょう。

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《スサノ-O》の出し方は大きく分けて2つあります。1つ目がこの《イワトオシ》を使った展開です。自分の墓地に魔法罠が存在しないという条件こそありますが、このカードと手札コスト1枚から《スサノ-O》シンクロ召喚できます。こちらのパターンは下準備がほとんど必要ないので、いざという時は先行1ターン目からの展開も可能です。

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もう1つのパターンは《アクセル・シンクロン》を使った展開です。①効果でレベルを1つ上げた自身と、レベル4の超重武者で《スサノ-O》を出します。こちらのルートは墓地に魔法罠が存在していても問題なく展開ができるので、中盤以降やとりあえず打点要員として《スサノ-O》を出したい時などはこちらの出し方が便利です。

 

また、この頃になると《真血公》以外にも強力なコントロール奪取効果を持つモンスターを出せる頃になっていると思います。

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シェリダン》の出し方は主に《真血公》などで奪ったモンスター+《九尾の狐》です。あちらの効果ではメインデッキに入っているモンスターしか奪えませんが、このカードに変換することで相手フィールドのモンスターも奪えるようになります。守備表示で蘇生なので、リンクモンスターは奪えない点は要注意です。

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《九魂猫》はこのデッキで最も奪うモンスターの自由度が高いカードです。素材となるレベル9モンスターは《ユニゾンビ》のレベル変動効果をレベル8モンスター2体を対象に発動することで用意します。墓地から蘇生したモンスターに効果対象耐性を付与できるので、溟界や相手の墓地から蘇生したモンスターの場持ちも良くなります。

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《ハストール》は基本的に《ユニゾンビ》+レベル1モンスターでしか出せないので上記と比べると出しにくいですが、その分効果も非常に強力です。相手モンスターを奪うためにはこのカードをモンスターゾーンと魔法罠ゾーンから計2回墓地へ送る必要がありますが、溟界や《黄金卿エルドリッチ》を使うことで楽に狙うことができます。

また、1度出してからは《溟界の大蛟》などによる蘇生が効くので毎ターン相手モンスターを奪うことも可能です。

 

あとは、これらや《スサノ-O》で奪った相手のカードを使ってなんやかんやしながら戦っていきます。

その他のカードについて

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墓地から除外することで墓地の機巧ステータスのモンスターを蘇生できます。機械族以外では《真血公》との相性が良く、このカードをランダム墓地肥やしで墓地へ送れるだけでなく①効果でデッキトップに置いたモンスターを特殊召喚することも可能です。

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《シラユキ》《馬頭鬼》などで除外が増えやすいので、それらのカードの再利用のために採用しました。《機巧蛙》でこのカードを蘇生し自身の効果で《機巧蛙》をサーチ、その後③効果で先ほど除外した《機巧蛙》をデッキに戻すことでループを組むことができます。

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《真血公》の素材として特殊召喚しやすいレベル8モンスター。デッキトップ8枚の除外は一見デメリットが大きく見えますが、デッキの中に残った魔法罠を除外ゾーンに飛ばすことによってランダム墓地肥やしで魔法罠が落ちないようにしてくれるメリットもあります。

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《スサノ-O》同様に魔法罠を奪える超重武者。このデッキでは珍しく、相手フィールドの魔法罠に干渉できるカードです。永続罠など墓地へ送られにくいカードは《スサノ-O》では奪いにくいのでこちらで対応していきます。また、攻守が同じ機械族なので各種機巧サポートを受けられるのも便利です。

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溟界の中でも特に便利な1枚。このデッキは《馬頭鬼》《シラユキ》のコストなどで除外ゾーンが肥えやすいので、それらを再利用する手段として非常に便利です。

ただし①効果で出した際のデメリットが相手の墓地回収と非常に大きいので、基本的には溟界魔法による蘇生を狙います。

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手札コストを払う機会が多いこのデッキにおいて、このカードは何かと便利な存在です。エラッタされた際に除外されるデメリットが付きましたが、《アレート》の存在から爬虫類族を除外しておきたいこのデッキにおいてはむしろメリットになります。

また、このデッキでは数少ないレベル1なので《ハストール》を出す際の《ユニゾンビ》の相方としても適任です。

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ピン挿しの面白枠。《九魂猫》などで相手の墓地から奪ったXモンスターや《馬頭鬼》で蘇生した《真血公》の素材になることで、素材を持たずに蘇生したXモンスターでも効果を発動できるようになります。手札に来ても特殊召喚効果を持っているのであまり問題はありません。

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《機巧牙》《ハストール》を破壊するためのセルフブレイク要員。特に《機巧牙》との相性がよく、あちらのコストで手札のこのカードを捨て、墓地へ行ったこのカードで《機巧牙》を破壊できるようになります。

こちらもピン挿しですが、闇属性なので《ユニオン・キャリアー》+闇属性を用意することでデッキから引っ張ってくることができるため準備は簡単です。

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爬虫類族の汎用蘇生札。《溟界の蛇睡蓮》と違って永続魔法なので《スサノ-O》などの邪魔になりません。②効果も《真血公》の墓地肥やしや、奪ったモンスターを各種素材にして墓地へ送ることで楽に狙うことができます。

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面白枠その2。《スサノ-O》で奪った相手の罠が即座に発動できるようになります。その他にも溟界と組み合わせると《溟界の黄昏-カース》《溟界の滓-ナイア》を蘇生、サーチした《溟界の虚》を即座に発動し相手の墓地からモンスターを奪うことで《真血公》のX召喚が可能です。

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相手から奪った適当なモンスターを《スサノ-O》などの強力な機械族に変換できる、コントロール奪取と機械族が入ったデッキならではの1枚です。《王家の神殿》同様サーチ手段がほとんど無いので基本的には引けたらラッキー程度に考え、ランダム墓地肥やしで落ちた際に《警衛バリケイドベルグ》での回収を狙います。

EXデッキのカードについて

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アンデシンクロセットではお馴染みのレベル8シンクロモンスター《馬頭鬼》などを墓地へ戻す使い方はもちろん、《叢雲遠呂智》の裏側除外と合わせて疑似的にデッキのカードを墓地へ送る手段としても活躍します。

また、相手の除外ゾーンのカードも墓地へ戻せるので《スサノ-O》で奪ったカードを再び墓地へ戻すことで何度でも奪えるようにする動きが非常に強力です。ちなみに、以前この方法で相手の《死者蘇生》を3回使ったことがあります。

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基本的にはアンデット族の墓地送り要員としての採用です。アンデット族を引けていない場合でも、超重武者の展開からこのカードを出すことで容易にアンデット族へアクセスできるようになりました。

《エルドリッチ》を墓地へ送ることでレベルが4になるので、もう1体のレベル4と合わせてランク4かレベル8シンクロにする動きが強力です。

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闇属性限定ですが相手の墓地からモンスターを奪うことができます。《カオス・ルーラー》と組み合わせることで簡単に相手から奪ったモンスターとレベル8モンスターが並ぶので、《真血公》を出す手段としても便利です。

ごく稀にですが《ユニゾンビ》をサーチするために自爆特攻することもあります。

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《スライドルフィン》《R・ドラゴン》など、ピン挿しカードを墓地へ送るためのカードです。このデッキでは主に闇属性の爬虫類族、アンデット族に《ダルク》の魔法使い族や《バリケイドベルグの機械族を合わせてリンク召喚します。

墓地回収効果も持っているので、サーチしにくい永続魔法でも墓地送りからの自爆特攻で回収することが可能です。

終わりに

実は《スサノ-O》を使ったデッキはこれが初めてではなく、これまでも《祝福の教会-リチューアルチャーチ》やリチュアを採用した儀式軸や、《The suppression PLUTOを採用した悪魔族軸など色々と試していました。しかし、どうにもしっくりくるものがなく、放置していたデッキを《真血公》の登場で組み直したデッキが今回のものになります。

その結果、奪うカード次第で毎回デッキの動き方が変わる使っていて非常に楽しいデッキに仕上がりました。特に相手がデッキに採用している強力なカードも、「相手が使う気なら自分も使っていいだろう」という大義名分の下で遠慮なく使える点もお気に入りです。

余談ですがこのデッキを使っていると「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」のセリフが無性に浮かんできます。皆さんもこのデッキにパワカをぶつける時は気を付けましょう。

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デッキ名の【浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)】は閻魔大王が亡者を裁くために使うとされている鏡です。亡者の生前の悪行を映し出す鏡の性質が、対戦相手の墓地のカードが自分の場に次々と現れるデッキの動きとマッチしていたのでこの名前にしました。

それでは、今回のデッキ紹介はここまで。次の記事でお会いしましょう!