くず鉄収集所

遊戯王のあれこれを徒然なるままに書き下ろしていくブログです。

デッキ紹介【無限旋律】

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はじめに

皆さんこんにちは、Feです!

今回紹介するデッキはこれまで紹介してきたデッキとは一線を画しています。それは、もう使えないということ。厳密に言うと、制限改定によって使えなくなるデッキを今回は紹介していきたいと思います。

もう使えないデッキを紹介するのはどうかと思いますが、個人的にかなり気に入っていたのでデッキ紹介という形で1つの区切りを付けてあとは解体する予定です。それでは、デッキ紹介にいきましょう!

デッキレシピ

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このデッキの主役とコンボについて

このデッキの切り札は《亡龍の旋律》です。

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カード名を1つ宣言し、その効果が発動されたらコントローラーのLPが半分になるという少し変わった効果を持っています。このいかにもコンボデッキで活躍しそうなカードを使いたかったのでデッキを組みました。

さて、このカードを使う上で狙う戦略は主に2つ。

①自分のLPを減らす目的で使う。

②相手のLPを減らす目的で使う。

今回は比較的狙いやすい①を中心にし、あわよくば②も狙うといった形にしました。

そのために考えなければならないのは「どうやって自分のLPを減らすか」、そして「LPを減らして何をするか」の2つです。まずはこの2点について解説していきたいと思います。

①どうやってLPを減らすか。

まずはどうやってLPを減らすか、ということですがこれは要するに「宣言したカードをどうやって複数回発動するか」と言えます。《亡龍の旋律》はLPを半分にする性質上宣言したカードを無限に発動し続ければLPを1にすることも可能です。

それを実現するために、今回選んだのがこのカード。

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???

一見どこが相性がいいかわからないと思いますが、注目してもらいたいのは①の効果。実はこのX素材になる効果には名称ターン1が付いていません。そこを、このカードと組み合わせて悪用していきます。

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墓地の十二獣を効果を無効にして蘇生する十二獣です。このカードで先ほどの《ヴァイパー》を蘇生すると、

・《ヴァイパー》の効果を発動。《ライカ》のX素材になろうとする。

                 ↓

・効果解決時、《ヴァイパー》の効果は無効になっているので素材にならず場に残る。

                 ↓

・《ヴァイパー》の効果にはターン1が付いていないので、再び効果を発動。

                 ↓

                ・

                ・

                ・

無限に《ヴァイパー》の効果を使えます。

この時、《亡龍の旋律》で《十二獣ヴァイパー》を宣言している場合自分のLPが半分になり続けて、最終的に1になります。これが、今回のコンボの肝となる部分です。

②LPを減らして何をするか

せっかく自分のLPを1に出来るのであれば、普通のライフロスではなく1にすることに意味を見出したいところ。そこで目を付けたのがこのカード。

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このカードを出すことで、自分フィールドのモンスターが全員「相手のLPー1の数値分攻撃力が上昇します。そして、ここで活躍するのが先ほどLPを減らすために使用した十二獣です。

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それがこの《十二獣ワイルドボウ》。他の十二獣の下敷きとして使われることが多いですが、今回は直接攻撃可能というこのカードの隠れた効果を活用していきます。

狙いたいコンボはこちら↓。

条件:場に《ラベノス・タランチュラ》、手札に《亡龍の旋律》《十二獣モルモラット》

 

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①《亡龍の旋律》を発動し《十二獣ヴァイパー》を宣言。その後、《十二獣モルモラット》を通常召喚して効果で《十二獣ヴァイパー》をデッキから墓地へ送る。

 

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②《十二獣ライカ》をX召喚。効果で墓地の《ヴァイパー》を蘇生。効果が無効になっている《ヴァイパー》の効果を繰り返し発動し、《亡龍の旋律》でLPを1にする。

 

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《十二獣ドランシア》をX召喚。効果で《ヴァイパー》を破壊する。

 

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《十二獣タイグリス》をX召喚。効果で墓地の《ヴァイパー》をX素材にする。

 

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⑤《十二獣ワイルドボウ》をX召喚。

 

これで、《ワイルドボウ》の攻撃力は素材の《ヴァイパー》の分と《ラベノス・タランチュラ》の効果によって「相手のLP+1200-1」になっています。後は直接攻撃でワンパンKOです。相手のLPが8000だろうが100万だろうが関係ありません。

また、既に墓地に《ヴァイパー》が存在する場合は《モルモラット》以外の十二獣からでもコンボをスタートできます。この、一撃必殺のコンボこそがこのデッキの狙いでした。

無限起動について

このデッキを支える十二獣以外のテーマとして無限起動を採用しました。無限起動の1番の採用理由は召喚権を使わずに《ラベノス・タランチュラ》をX召喚できる点です。

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このデッキの《ラベノス・タランチュラ》の出し方は基本的に《フライング・ペガサス》+《弾丸特急バレット・ライナー》なのですが、この2枚の用意を無限起動で行っていきます。

決まった動きは特に無いのですが、ある程度解説するとまずは《無限起動リヴァーストーム》のX召喚を目指します。

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《リヴァーストーム》は地属性・機械族をサーチできるので、《ラベノス・タランチュラ》のX召喚に必要な2枚のパーツをどちらもサーチ可能です。そして、パーツが集まったら墓地リソースや豊富な特殊召喚手段を活用して《プラチナ・ガジェット》をリンク召喚。《フライング・ペガサス》を特殊召喚した後、十二獣を展開していきましょう。

ちなみに、この《プラチナ・ガジェット》までの展開は《無限軌道ハーヴェスター》1枚から行えます。

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無限起動はサーチ、展開手段が豊富で動きが非常に安定しています。なので、《亡龍の旋律》など別のコンボパーツが引けていない場合は【無限起動】として戦いましょう。

その他のカードについて

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無限起動の中でも重要な1枚。墓地から除外することで墓地の無限起動を1体蘇生することができます。召喚権を使わず《プラチナ・ガジェット》をリンク召喚する際に重宝する1枚です。このカード自身は《ハーヴェスター》からサーチ、《無限起動ブルータルドーザー》でデッキから特殊召喚とアクセス手段が豊富で非常に助かります。

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このデッキのドローソース。デッキを組んだ当時は《亡龍の旋律》をサーチする手段が乏しかったのでどうしてもドローソースで引き込む必要がありました。十二獣、無限起動共に1度動くと墓地がごっそり溜まるので、このカードが腐る場面はほとんどありません。

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準制限になった十二獣をサーチするためのカード。しかし、このデッキではサーチ効果と同じくらい獣戦士族の攻撃力を100UPさせる効果が重要です。

というのも、このコンボには「ドランシアかタイグリスを先に使っていると攻撃力が足りなくなる」という弱点があります。《ライカ》と《ワイルドボウ》だけで一応コンボは成立するのですが、このままだと最終的に《ワイルドボウ》の攻撃力は《ラベノス・タランチュラ》の効果による「相手のLPー1」のままでギリギリ1足りません。

そこで、活躍するのが攻撃力を100UPさせる効果。これによって攻撃力が相手のLPを上回り、とどめを刺せるようになります。かなり地味ですが《十二獣の会局》から動き出すと攻撃力が足りなくなる事態が発生しやすいので、この100の差は非常に大きいです。準制限になったのが痛すぎたので今回解体を決意しました。

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自分のLPが低いほど有利に働くカード。LP1の状態で発動できれば相手フィールドのモンスターをほぼ確実に全バウンスできます。(攻撃力0は残りますが)

ちなみにこのカードの効果はプレイヤーに強制する効果なので、効果を受けないモンスターも除去できます。

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LPを半分払って発動する万能カウンター罠。コンボが決まれば自分のLPは1になるのでライフ半分も大したコストではありません。また他の神系カウンター罠と違って、払うLPが固定値ではないので《亡龍の旋律》でLPが1になっても発動できるのは他の罠には無い利点です。

エクストラデッキについて

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《亡龍の旋律》を使ったもう1つのコンボで使うXモンスター。実は《亡龍の旋律》でLPが半分になるのは宣言したカードを発動したプレイヤーではなく、発動したカードの元々の持ち主のLPが半分になります。そのため、《ビッグアイ》で相手モンスターのコントロールを奪い、《亡龍の旋律》で奪ったモンスターを宣言した後に効果を発動すると相手のLPが半分になります。無限起動はランク7を立てることが容易なので、十二獣を引けていない場合はこちらのコンボを狙っていきましょう。

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毎ターン墓地から蘇る地属性・機械族のリンクモンスター。このカード自身はリンク素材にできませんが、《リヴァーストーム》の自己蘇生や手札の無限起動の特殊召喚に繋げることでリンク召喚が出来るようになります。

《プラチナ・ガジェット》をリンク召喚する際は基本的に《トレンチャー》で蘇生した無限起動+このカードをリリースして特殊召喚した無限起動の2体を使うことが多いです。

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無限起動、十二獣どちらからでもリンク召喚できるので2枚積み。先行で無限起動展開が出来ず、《モルモラット》に繋がるカードを引いている場合はこのカードを壁として立たせておきます。このカードだけでも十分強力なので、コンボが失敗した場合のサブプランとしても非常に便利な1枚です。

おわりに

という訳で、今回は久しぶりにコンボデッキらしいコンボデッキを紹介してきました。自ら死の淵に飛び込んで一気に勝負を決める逆転性の高さがこのデッキの魅力です。

デッキ名の【無限旋律】についてはシンプルに《亡龍の旋律》と無限起動を使うデッキなので名付けました。《亡龍の旋律》の効果を無限に適用できるデッキの動きともマッチしていますね。

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そして、今回のサムネイルもさとっぴさんに作っていただきました。解体するデッキの紹介記事のために作っていただき、本当にありがとうございます。

 ↑さとっぴさんへのサムネイル依頼はこちらから。

note.com

↑さとっぴさんのブログはこちらから。面白いデッキがたくさんあるのでぜひ!

 

最後に、このデッキの思い出を少し語らせてください。

このデッキはブログを始めるよりもずっと前に完成したデッキです。そして、私にとって初めて組んだコンボデッキでもあります。

それまでは普通にテーマデッキを組んでいましたが、《亡龍の旋律》の可能性に惹かれた私は初めて1枚のカードからデッキ構築を始めました。そして、紆余曲折の末に完成したのがこのデッキです。

その後このデッキをDiscord上のリモート交流会に持って行ったところ、想像以上に良い反応を頂けました。その時の経験が今の自分のデッキ構築の礎になっています。

そんな、初めてのコンボデッキを今回は紹介させていただきました。動きやギミックは非常に面白いので、いつか別の形で復活させてあげたいですね。

それでは、今回のデッキ紹介はここまで。次の記事でお会いしましょう!