始めに
皆さんこんにちは、Feです!
今回紹介するデッキはここ最近のリモートオフ会で使用しているコンボデッキになります。先にTwitterで紹介した際に思いのほか反響が良かったので、詳しいコンボの解説や採用理由についてまとめて記事にしました。
・ロックデッキを使いたい!
・ゆっくりとした長期戦を楽しみたい!
・対戦相手に嫌われたい!
という方には特におススメのデッキとなっています。
それでは、デッキ紹介に行きましょう!
デッキレシピ
このデッキのコンセプト
今回使いたかったのはこちら。
遊戯王屈指のロック性能を誇る《超魔神イド》です。このカードを相手に送り付ける所謂【イドロック】と呼ばれるデッキを使いたいと思い、今回のデッキを構築しました。
さて、このカードを使う上で最も重要になるのが《超魔神イド》をどうやって相手に送り付けるか、という点です。そこで今回チョイスしたのがこちら。
注目してもらいたいのは後半の相手によって手札から捨てられた場合のボーナス効果。なんとデッキから任意の悪魔族を自分または相手フィールドに特殊召喚できます。これ1枚で《超魔神イド》の用意と送り付け手段が完結していることから今回はこのカードを採用しました。
一見相手によって捨てられた場合という条件が重く見えますが、そこは同じテーマ内の《暗黒界の導師セルリ》に任せたいと思います。
これで送り付け手段については何とかなりそうですが、実はまだ《超魔神イド》を使う上でどうしても解決しなければならない問題が残っています。それは、
《超魔神イド》を残しながらダメージを与える方法
です。
イドロックが決まっている=相手はモンスターを展開できない、なので他のモンスターとの戦闘で相手にダメージを与えることは不可能ですし、そもそも《超魔神イド》よりも攻撃力の高いモンスターがこちらの場にいると自爆特攻によってロックが解除されてしまいます。
かといって《拷問車輪》や《魔界の足枷》などのロックカードではLPを削り切るまでに時間がかかり過ぎて、その間に突破札を引かれるリスクが高まります。(あと相手が飽きてくる)
どこかに《超魔神イド》の自爆特攻を封じつつ相手のLPを一気に削れて、あわよくばこれまで紹介してきたギミックを使って用意できる神カードないかな~、なんて思っていたんですが流石にそんなカードあるわけ・・・
色々な意味で神カードがありました。
という訳で、今回は地縛神をフィニッシャーに据えた暗黒界式イドロックデッキを紹介したいと思います!
デッキの回し方
ここからは実際のデュエルでの戦い方と、コンボへの向かい方について解説していきたいと思います。
①コンボパーツの集め方
【イドロック】を決めるために必要なのは《セルリ》、《ケルト》と手札を捨てるカードの3枚です。更にここから地縛神を用意するにはこれが2セット必要になります。一見必要枚数が多く見えますが、このデッキではサーチ札を再利用することで成功率を上げていきます。そのためのキーカードがこちら。
このデッキのエースカードです。このカードで毎ターン手札を捨てつつ、コンボパーツを拾いながら戦っていきます。また、ダイレクトアタックも可能なのでロック中に地縛神と一緒に相手のLPを削るのにも役立ち、自身を除外可能なので自爆特攻でロックを解除される心配もありません。
肝心の出し方ですが、このデッキでは《ライティ・ドライバー》1枚からシンクロ召喚が可能です。その手順がこちら。
①《ライティ・ドライバー》を召喚、効果でデッキから《レフティ・ドライバー》を特殊召喚
②《ライティ・ドライバー》1体で《サクリファイス・アニマ》をリンク召喚
③《サクリファイス・アニマ》と《レフティ・ドライバー》を墓地へ送り《憑依覚醒ーデーモン・リーパー》を特殊召喚。効果で墓地の《ライティ・ドライバー》を蘇生。
④2体で《ドリル・ウォリアー》をシンクロ召喚。《デーモン・リーパー》効果でデッキから《地霊術ー「鉄」》をサーチ。
また、このデッキには《ライティ・ドライバー》以外の出し方として《レスキューフェレット》を採用しました。
リンク先を用意する必要があるものの、こちらでもレベル6の《ドリル・ウォリアー》をシンクロ召喚可能です。《サクリファイス・アニマ》を1枚しか採用していないので2体目の《ドリル・ウォリアー》を出す場合は大体こちらになります。
こうして、様々な手段で《ドリル・ウォリアー》を出した後は、《暗黒界の術師スノウ》を繰り返し捨てることでコンボパーツを集めていきます。
《スノウ》はコンボパーツの《セルリ》と《ケルト》をかき集める他にも、地縛神維持のために必要なフィールド魔法である《暗黒界の門》をサーチするなど序盤から終盤まで活躍してくれます。
②コンボパーツの再利用
先ほどの《スノウ》+《ドリル・ウォリアー》で《セルリ》と《ケルト》は揃いますが、2セットとなるとこの方法だけで集めるのは流石に無理です。そこで、今回は《スノウ》同様コンボパーツも再利用することにしました。
まず、《ケルト》の再利用ですがこのカードに任せたいと思います。
フィールドの《ケルト》を戻しつつ墓地から特殊召喚できます。この際攻撃表示で出すと《イド》が自爆特攻してくるので必ず守備表示で出してください。また、手札から捨てられた時の効果も優秀で、《ドリル・ウォリアー》と組み合わせることで毎ターン相手フィールドのカードを破壊する除去札として運用可能です。
そして、相手フィールドに特殊召喚される《セルリ》の再利用にはいくつか候補を用意しました。まずはこちら。
いきなり登場のマイナーカード、その名も《ドカンポリン》です。《セルリ》の効果にチェーンしてこのカードを発動、指定したモンスターゾーンに《セルリ》を特殊召喚することで《セルリ》と《ドカンポリン》をバウンス出来ます。
自身もバウンスされるのでこれ1枚で複数回のバウンスが可能な点、自分フィールドを指定して《ケルト》や《グラファ》の再利用も狙える小回りの良さが魅力的です。
そして、もう1枚のバウンス手段がこちら。
同じ縦列のモンスター同士が戦闘を行う際に両者をバウンスさせます。《セルリ》と《ケルト》のバウンスを1度に行えるほか、既に相手に展開されたモンスターをバウンスする除去札としても大活躍です。
③妨害手段
複数ターンかけてコンボを決めるデッキなので、その間に相手に押し込まれないよう妨害札も用意する必要があります。
このカードは効果で手札を捨てるので「暗黒界」の効果を問題なく発動できます。そのため、《グラファ》を捨てることで除外と破壊で2枚相手のカードを除去することが可能です。罠カードなのでフリーチェーンで打てるのも強力ですね。
そして、妨害手段の中でも特に強力なのがこのカード。
効果が複雑ですがこれ1枚で、手札を捨てつつ魔轟神の蘇生と除去を行えます。《ディノミスクス》のような妨害として使えるのはもちろん、このデッキは《ドリル・ウォリアー》など効果を使うと場を離れるカードが多いので、壁となる魔轟神モンスターを用意できるのも強力です。
《弑逆の魔轟神》は「魔轟神」カテゴリなので、《魔轟神マルコシア》からサーチ可能です。《マルコシア》自身が《弑逆の魔轟神》の蘇生対象なので、自身の効果でサーチしておくと非常に使いやすくなります。
もちろん、《ドリル・ウォリアー》で毎ターン《マルコシア》の効果を使うのもおススメです。
④初動とサブプランについて
今回、デッキの初動として【メルフィー】を中心とした獣族を採用しました。
メルフィーの採用理由は特殊召喚主体で動く点。《ライティ・ドライバー》や《レスキューフェレット》などに召喚権を割きたいので、特殊召喚主体で動けるメルフィーはこのデッキにピッタリです。特に《レスキューフェレット》は《メルフィー・キャシィ》でサーチ可能なのでそのまま《ドリル・ウォリアー》に繋げることもできます。
そして、メルフィーを採用したもう1つの理由がこちら。
このデッキの裏の勝ち筋です。《セルリ》と組み合わせることで相手ターンをスキップし続けます。このカードを手札に加える手段として《メルフィー・キャシィ》や《メルフィー・ポニィ》を採用しました。
この2枚自身も《森のメルフィーズ》からサーチ可能なので、実質ランク2から《ネコマネキング》を用意できます。そのため、このデッキには《素早いビーバー》や《魔獣の懐柔》などランク2を立てるためのカードを多く採用しました。
まとめると、このデッキの戦い方は以下のようになっています。
①序盤
メルフィーを中心にモンスターを展開。相手を妨害しつつ《ドリル・ウォリアー》のシンクロ召喚を狙う。
②中盤
暗黒界にアクセスし、コンボパーツの《セルリ》や《ケルト》を手札に揃える。アクセスの仕方は《レスキューフェレット》や、相手が闇属性or悪魔族を使っているなら《No.29マネキンキャット》が便利です。
③終盤
《セルリ》+《ケルト》のコンボで《超魔神イド》を送り付けます。相手のLPは《ドリル・ウォリアー》や、同じコンボで出せる《地縛神CcapacApu》の直接攻撃で《イド》を残しつつ削っていきましょう。
デッキのメインパーツがメルフィーや《ドリル・ウォリアー》など長期戦に向いているカードが多いので、ゆっくり戦いながらパーツを揃えて終盤一気にコンボを決める感じです。ただし、《超魔神イド》を送り付けた後は対戦相手が飽きないようになるべく早くLPを削り切りましょう。
その他のカード
ここまでで紹介しきれなかったカードの中で、重要なものを抜粋して紹介したいと思います。
手札から捨てることで相手の場を荒らす1枚。獣族なので《メルフィー・キャシィ》からサーチ可能です。
似たような効果を持つ獣族モンスターとして《未界域のビッグフット》がありますが、今回は《弑逆の魔轟神》などの魔轟神カテゴリを参照するカードを何枚か採用している点、レベル1なので《メルフィー・ポニィ》で回収可能な点からこちらを採用しました。
全ての効果、ステータスがこのデッキと好相性です。①で魔轟神獣の効果を起動しつつ特殊召喚、②効果で《レスキューフェレット》のためのリンク先を用意できます。《メルフィー・キャシィ》以外にも《鉄獣戦線ナーベル》からサーチ可能なので、手札に加えるのも容易です。
手札から捨てることで《素早いビーバー》を2体リクルートできます。召喚権を使わずにモンスターを2体並べられるので、《レスキューフェレット》のためのリンクモンスターの用意手段にうってつけの存在です。リクルート限定なので《メルフィーのかくれんぼ》で《素早いビーバー》をこまめにデッキに戻しておくといざという時に困りません。
《ドリル・ウォリアー》やメルフィーなど効果を使うと場を離れるカードが多いこのデッキの最終防衛ライン。このカードを毎ターン《ドリル・ウォリアー》で拾い続けるコンボはシンプルながら非常に強力です。
魔轟神の墓地肥やし&回収を1枚でこなせる強力なカード。効果も優秀ですがそれ以上に重要なのがフィールド魔法である点。《セルリ》&《ケルト》のコンボ起動と地縛神維持を両立できるのはこのカードならではの強みです。地味ですがかなりいい仕事してくれます。
今回のデッキの遊び枠。
・自分の墓地=宣言した数×相手モンスター1体のレベル+相手の場のカードの合計枚数
上記の計算式が成立する場合、宣言した数までのデッキバウンスと墓地肥やしを行えます。このデッキでは送り付けた《セルリ》を選ぶことで少ない墓地枚数でもで大きい数字を宣言できるようにしました。個人的な使い勝手としては、無理に大きい数字を狙うよりも宣言数2や3で打っても普通に強いです。
レベル2、獣族繋がりで採用している【おジャマ】の重要カード。このカードで《おジャマデュオ》を墓地へ送ることで召喚権を使わずにモンスターを2体用意できます。
また、相手ターン中に手札を捨てることが出来る永続罠なので、《ネコマネキング》と組み合わせることで相手ターンをずっとスキップし続けることも可能です。その他、鉄獣戦線の効果で除外されたおジャマモンスターを帰還させたりと器用な働きを見せてくれます。
暗黒界の起動&蘇生役です。蘇生対象自体は少ないものの、《グラファ》の存在から悪魔族を手札に用意するのは難しくありません。このカードで《地縛神CcapacApu》を蘇生して殴ってるとコンボとか全て無視して勝てるのは秘密です。
エクストラデッキのカードについて
説明しきれなかった部分を中心に。
自分が2ドロー1捨てするか相手が1枚手札を捨てるかを選ばせるカード。基本的にはハンデス効果を選ばれることが多いですが、《デーモンの呼び声》で繰り返し効果を使うことで相手の手札を複数墓地に送れます。このカードのレベルも6なので《レスキューフェレット》1枚からシンクロ召喚可能です。
エクシーズが入るデッキにおける最強の捲り札。永続魔法&罠を多く使うデッキなので出す機会は少ないですが、このデッキは相手の大量展開を返す力が弱いのでいざという時の保険として採用しています。相手に直接攻撃できる《わくわくメルフィーズ》や戦闘破壊耐性を持つ《No.64古狸三太夫》、攻撃するための的を用意できる《No.29マネキンキャット》など相性のいいエクシーズモンスターは割と多いです。
巷のワンキルコンボで話題のカード。《ケルト》の送り付けはデッキからの特殊召喚限定なので、《超魔神イド》を引いた場合は1度こちらの場に出してから《コーディネラル》で送り付ける形になります。《セルリ》の存在からリンク先にモンスターを用意するのも難しくありません。
鉄獣戦線の効果で特殊召喚する獣族リンクモンスターその1。②効果で引いてしまった《超魔神イド》をデッキに戻すのが主な仕事です。①効果もメインフェイズ中の展開力に難があるこのデッキでは非常に役立ちます。素材も2体なので普通にリンク召喚することも多いですね。
鉄獣戦線の効果で出すリンクモンスターその2。メルフィーとの相性は言わずもがなですが、このデッキは《魔轟神獣ケルベラル》や《弑逆の魔轟神》など相手ターン中に獣族を特殊召喚することが容易なので、かなりの妨害性能を誇ります。
②効果は除外されている獣族が必要になりますが、このデッキは《ネコマネキング》やメルフィーなど低レベルの獣族が中心なので少ない除外枚数でキーカードをサーチできます!
《レスキューフェレット》と相性のいい下方向にリンクマーカーを3つ持つモンスター。4体素材のドロー効果も、手札を捨てる機会の多いこのデッキでは非常に助かります。
ちなみに、これはリンクモンスター全体に言えることですが、守備表示に出来ない高攻撃力のリンクモンスターを置きっぱなしにしておくと《超魔神イド》が自爆特攻を仕掛けてくるので、コンボを決める際は忘れずに低攻撃力のリンクモンスターに変換しましょう。
採用を検討したカード
相手の《セルリ》を繰り返しバウンスする手段として採用していました。とりあえず召喚して後続を用意しつつ1妨害を構えられるのはやはり強力です。《憑依覚醒ーデーモン・リーパー》で《憑依覚醒》をサーチすることでドローソースとしても運用していました。
しかし、《憑依覚醒》で毎回《超魔神イド》をドローするのが相当ストレスだったので《憑依覚醒》共々抜けていきました。あと、《素早いビーバー》や《レスキューフェレット》などこのカード以外に召喚権を割きたい場面が増えたのも抜けた理由の1つです。
《セルリ》のバウンス手段その2。こちらは後攻から相手を捲るための手段としても使えました。《メルフィー・キャシィ》からのサーチも容易だったので非常に使い勝手は良かったです。
ただ、《ドカンポリン》や《獣王無塵》などでバウンス手段は足りていたので流石にこれ以上は過多かなと思い抜けていきました。相性自体は抜群なので、その枠を1枚こちらに変えてもいいかもしれません。
効果無効による妨害が欲しくなった時に使っていました。効果を使うたびに攻撃力が下がっていくので、《超魔神イド》が自爆特攻を仕掛けられないという他のリンクモンスターには無い利点があります。
最後まで《スカルデット》と悩んだ枠でしたが、上から蓋をするよりもコンボを成立させた方が勝ちに近づくと感じたので今回は《スカルデット》に枠を譲りました。
終わりに
今回はドリル暗黒界+メルフィー+イドロックを合わせたデッキを紹介しました。実際のデュエルでは結構な確率でイドロックが決まるので非常に満足しています。
ちなみに実際に対戦した&観戦していた人からは「陰キャデッキ」「いいデッキだけど、対戦したくない」と言われ、ヒトの心を失った認定されました。初対面の相手からそこまで言われるこのデッキのヤバさを改めて痛感しています。
デッキ名の【自我持参】について少し補足させていただくと、「イド」という言葉は元々精神分析の用語で無意識な本能的衝動であり自我によって統制されているものらしいです。そんなイドが対戦相手によって自分の場に持ち込まれるという状況を表して【自我持参】と名付けました。調べてみると意外な元ネタがあるものですね。(あと、思ったよりもいいデッキが出来たという「自画自賛」の意味も込めて。)
そして、今回の素敵なサムネイルもさとっぴさんに作っていただきました!いつもありがとうございます。
【再掲】ブログサムネ作成代行
— さとっぴ🐝 (@str_pv) 2021年3月17日
『まだブログ書いたことない方』や『サムネ作るの苦手という人』の代わりにサムネイルの作成を代行するサービスです。気になる方はリプライお願いします。 pic.twitter.com/QWdCGaimcz
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また、今回から画面右端に2つのボタンを追加しました。それぞれ記事の先頭に戻るボタン、デッキレシピを表示するボタンとなっています。これまではデッキレシピを確認するために逐一記事の頭に戻る必要がありましたが、これからは確認したくなったらその場で即レシピを確認できるように改良しました!
今回参考にしたReoさんの記事がこちら。導入も記事を読みながらソースコードをコピペしていくだけだったので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。他にもReoさんはデッキ紹介記事も投稿しているのでそちらも合わせてぜひ!
今回、諸事情により久しぶりのデッキ紹介となりました。リアルの方が忙しく、ブログまで手が回らなかったのが理由ですね。ただ、その間にいくつかデッキも組めたのでこれからはどんどんデッキ紹介記事上げていきたいと思います!
それでは、また次の記事でお会いしましょう!